尿管結石
尿路結石は20歳くらいから発生する病気で、腎臓で出来る結石が多く、日本人の生涯罹患率は男性で約9%、女性で約4%と言われており、よく見られる病気で家族発生することがあります。
主な症状
なんか脇腹から背中が重苦しいなあ~と思ったら、激痛に。
座っても立ってもどんな姿勢でもダメ。吐き気もしてくるし、血尿も出た、などが典型的な症状です。
未明~明け方に最初の痛みが来ることが多いと言われ、激痛と発生時刻から病院の急患室を受診される場合が多いようです。
急患室を受診する患者さんで最も痛みが強いと言われています。
主な原因
腎臓で出来た結石が、腎臓にあるときは無症状ですが尿管という膀胱まで尿を運ぶ管に引っかかり、そこから腎臓側の尿管や腎盂(腎臓内部)に尿が停滞して急激に腎盂内圧が高圧になるため激痛が生じます。
急激に高圧になるため尿が腎盂外に漏れることもあります。
尿管結石の検査・治療
上記のような特徴的な症状や、検尿で潜血反応、エコーで水腎症(腎臓内部に尿が停滞して袋状に見える)などの検査で大体診断がつくことが多いです。
米粒くらいの小さい結石が多いため単純レントゲン写真では判然とせず、症状やエコー所見が典型的ではない場合は診断が難しい場合がありますが、単純ヘリカルCT検査でほぼ診断できます。
多くは米粒大の小さい結石で痛み止めの対症療法をしながら自然排石を待ちます。
結石の再発率は50%とも言われています。
病院での処置となりますが5mm以上の結石は経過によってESWL(体外衝撃波結石破砕)や尿管鏡による治療を行う場合もあります。
尿管結石の60%は自然排石して治りますが、高齢者の方や糖尿病の方でまれに重症の腎盂腎炎や膿腎症を合併する事があり、処置(DJステントカテーテル留置や経皮的腎瘻造設など)抗生剤治療など必要な場合があります。