尿道炎
尿道炎は男性の性感染症です。
次のような症状がある方は、尿道炎の可能性が高いです。
- 外尿道口から膿が出る
- 排尿痛またはかゆみのような感覚がある
尿道炎について
尿道炎には、淋菌、クラミジア、それ以外の菌によるものがあります。
また、これらが複数感染していることも多いのが特徴です(20~30%)。
どの菌に感染しているかにより薬がことなってきますが、それぞれの起炎菌に対し適切な薬で治療すれば、多くの場合、短期間で症状が改善します。
しかし、それだけでは完治していない事も多いので、検査で異常がないことを確認するまで通院すること、ピンポン感染を防ぐために、パートナーの検査・治療を同時に行うことが重要です。
診察から治療までの流れ
初診の場合、次の流れで行います。
- 問診 : 問診票に記入
- 診察 : 医師の診察
- 検尿 : 顕微鏡検査と淋菌・クラミジア核酸増幅法検査
- 治療 : 内服処方(内服:1回~1週間)、経過によって点滴・注射
短期間での完治を目指しますので、初回治療で症状が軽快することが多いです。
しかし、淋菌とクラミジアの両方など複数の病原菌に感染している場合や、感染が強い場合、耐性菌など初回治療で完治しない場合は薬を変更・追加して治療を続けます。
一般的な抗菌剤には耐性化しており、単純に抗菌剤を処方しても効果が低いことが多くなっています。専門の医療機関での治療をお勧めします。
尿道炎Q&A
- Q1:淋菌性尿道炎とクラミジア性尿道炎で何が違う?
- 潜伏期間、症状、尿道分泌物の量や性状に差があります。
クラミジア尿道炎では症状が軽いため感染していても自覚していない場合があります。
また、同時感染や区別がつきにくい場合もあります。区分 淋菌性 クラミジア性 潜伏期間 3~7日 1~3週間 発 症 急激に発症
排尿痛が強い比較的緩徐に発症
排尿痛も軽い尿道分泌物 膿性(黄色っぽい) 漿液または粘液性(透明感がある)
量が少量のこともある - Q2:尿道炎の検査は痛い?
- 尿をとるだけです。
尿中の白血球を確認することで感染の診断を行い、淋菌・クラミジアの診断のため尿を「核酸増幅法検査」に提出します。
以前のように尿道内に綿棒を入れるような検査は行いません。 - Q3:症状が軽快したら通院しなくて良い?
- 症状が軽快しても完治していないことや複数感染はよくあります。
通常、検尿その他の検査で確認する必要があるので医療機関と相談して下さい。